葦は明日を考える。

一人の人間が考えた『明日』を、つらつらと書き連ねます。

小説

小説的なアレ「ファンタジー」

序章 「奴を追え、今すぐ!」 ガス灯が映える石畳の街に降りた闇の帳とばりを、固く無機質な靴音と駆動音、ソレらとは対照的な、ともすれば獣の断末魔にも近い怒号が切り裂いた。「あれは……あれは、この国の、我々の最後の切り札だぞ……」 怒号の主であろう老…

小説的なアレ「SF」

プロローグ ただ故郷に帰りたかったんだと思う。 実際にその時代に生きてた訳じゃ無いけど。 ただ私は、誰もが感じる田舎の砂利道や錆びた歩道橋の「懐かしさ」とか、そういう匂いを感じたかった。 私は生まれてから一度も野生の動物を見た事が無い。学校の…